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DJ booth


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2004.09.12 22:14

 僕の今日は4時間もDJブースの中にこもって、司会をしたり音楽をかけたりしていた。ラジオ仕立てにやればいい、と思いつつ、座ったり気を抜いたりするタイミングがないというのはラジオとはまた勝手が違うモノだ。「今日のトーキョーサウンド」をほとんど踏襲する格好でやってみた。いや、正確には踏襲しようと努力したけれどもついついアドリブにやりたいことが出てきてしまって、やっぱりその通りにはならなかったんだけれども、それもまた現場で生まれるひらめき、その場でしか出てこないモノなんじゃないかと楽しむことにしている。


 僕はDJブースの中では極力踊るようにしているけれど、ヘッドフォンだったりインカムマイクだったりがついていると、なかなか踊るのも大変なものだ。実際音楽を聴いているかというと、実際そうでもない。曲を完全に知っている訳じゃなくてもかけ始める部分でノリを把握しているから、自分でテンポを取っていれば音を聞いていなくても音楽に合わせているようにもできないことはない。

 けれどもたとえばドラムの音が消えたり、音の盛り上がりみたいな部分はついつい勝手に手が動いてしまったりして、聴いていないつもりでも聴いていたりすることに気付いたりする。次の曲を準備しているときでもやっぱりついつい聞こえてしまって反応している自分がいるから不思議なモノだ。

 DJをするときに自分がかける音楽のことばかり考えているか、といわれるとそうでもない。フロアーがどんな感じになってるか、という雰囲気を見つつ曲にアレンジをしていったりはするんだけれど、僕は最近、つまらなそうにしている人がどう困っているか、というのを見たりもしている。これがまた、いろいろとドラマがあるモノだ。

 自分も最初の頃は困ったりしていたのでわかりますよ。大変だと思いますよ、初めてだったりすると。2回3回行って、だんだんどうやったら楽しめるのか、というのがわかってくる。今回も戸惑っている人を見つけて、曲を入れ替えながらずっと見ていたんだけれど、その人が変化する瞬間を見てしまった。その人はしばらくフロアの端の方にいたんだけれども、人も混んできてだんだん真ん中の方に押し出される格好になっていった。まるで深夜終電間際の井の頭線みたいな感じで。

 もうちょっと井の頭線を補足すると、小さめの車両で編成も少ない井の頭線は、朝も深夜もものすごく混雑する。渋谷で乗って下北沢で降りようとして、ドア口付近にいても、気付くとドアが閉まる時には逆側のドア口まで押しやられているのだ。車両の中もそれなりに人がいるなと思っていても、出発するときには明らかに移動している。いつ移動したかは余りよく覚えていないんです。それはさておき。

 僕の選曲のせいかもしれないけれど、別に知っている曲がかかった、というわけではない。しかし3曲目くらいからだんだんと2歩から3歩ずつステップというか、歩くような動作をし始める。初めのうちは曲に合わせてというわけではないけれど、何となく動き始めるといった感じ。

 それでちょっと周りを見渡すことをするのだ。これが意外とポイントだと思うんだけれども。そうすると激しく踊っている人から軽く体をリズムにのってしゃらんとしている人まで、いろいろいて思い思いに楽しんでいるんだけれども、みんな同じ音楽にシンクロしている。音を聴きながら少し体を動かし始めた彼は、今度は目からもそのテンポ感というか、リズムを得ることになる。

 そうすると体の動きも自然と音楽に合ってくるし、だんだん周りの目なんて気にしなくなってくる。やっぱり気にしちゃう向きもあるじゃないですか。でも実は、はじめから誰も自分のことを見ているヤツなんていないんだけれども。こうして踊れるようになって、楽しみ方を知ったクラバーがまた1人誕生したのでした。

 こういう瞬間を目の当たりにすると、DJをやっていて良かった、ととてつもなくうれしい気持ちになってくる。それでまたやりたいなと思えてくる。その場に彼がまた来てくれるといいですよね。


pencilcomment それにしても4時間も立ちっぱなしで時々はねたりしていると、さすがに終わってからいったん椅子に座ったりすると、立つときに膝関節が痛くなったりしますね。歳?


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