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ビニール傘


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2004.06.29 20:53

vinylumbrella

 僕は割と身の回りのモノにはこだわって選んでいる方だと思うんだけれど、こと傘に関してはあまりこだわりがない。こだわりがないというわけではなくて、いろいろな理由から、ビニール傘が割と好きだ。


 そもそも傘にこだわらないのは、自分が「こだわらない」と言うポリシーを持っているわけではなくて、こだわる事ができないという都合がある。僕はすぐに、傘をなくしてしまうのだ。

 確かに注意を怠らないだとか、手から絶対離さないだとか、とにかく不注意をなくせば、と思われるかも知れない。僕もそれについては一生懸命に注意しているつもりだ。つもりだ、と弱含みしている通り、やっぱり結局は1ヶ月くらいでなくしてしまうのだ。

 乗車時間の長い電車の中ではついつい椅子の端に座って傘を手すりにかける。降りる駅で慌てて下りると、既に手元に傘がない、なんてことは本当によくある。あっちゃ困るんだけれど。

 まだ雨が降っていない時に天気予報を見て必要だと思い傘を持って出たものの、降らなかったなんていう日。その逆に、朝は雨が降っていたが帰る時間には既に止んでたなんていう日。更に手からそれやすくなりますよね。

 傘というものをこんなになくしている僕にとっては、逆に高い傘を買えば気にしてなくさなくなるんじゃないかと考えて、ちょっと高い傘を買ってみた。言うまでもなく、結果は同じ、ちょっとは長持ちしたモノの、やっぱりなくしてしまった。しかも長持ちした理由は、季節的なモノ。夏だったので雨が降らないから、傘を持たなかっただけだ。

 そんな“傘なくしの天才”的な僕にとっては、ビニール傘で十分だということはもうお分かりだと思う。でもそんな理由でビニール傘を好んでいる、というのはちょっと悔しい気がしてきてしまう。そこで自分にとって、なぜビニールか探す気なのかを問いただしてみた。何か理由があるはずだ。

 僕は気象・天気が大好きで、空を眺めたり、雲を見たり、風の吹き方を感じたり。考えてみると、ビニール傘はそんな僕にとってピッタリだった。ビニール傘はたいてい透明になっている。だから傘を差している時も、見上げれば空を見る事が出来るじゃないですか。

 一概に雨と言っても、いろいろな降り方がある。感覚的には暖かい雨、冷たい雨、柔らかい雨、激しい雨など。こういった降り方によって雨粒の大きさも違うし、雲の種類もいろいろ違う。そういったいろいろな表情の見るのは楽しいし、DJをやっている事もあるので、降り方に寄っての選曲なんかもできる。

 そういう時にビニール傘は雨粒や降らせている雲を観察しながら歩く事ができるので、僕にピッタリなのだ。きっとそうだと思う。そんな理由付けをしてしまうと、ますますビニール傘から離れられなくなるし、こだわった傘を見つけても買う事はないだろう。そんなモノだ。


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