TOKYOTODAY
アメリカ人から見たザ・トーキョー・システム
by TARO MATSUMURA - 2008.11.28 08:00
僕はトーキョーの地下鉄が好きだ。しかし世界一複雑で、でも正確で、乗りこなすのが大変。海外の人から見たら、おそらくこういう評価が下るのだろう。僕もまだ降り立ったことがない駅がたくさんあるし、2週間生活しても1回も使わない路線すらある。
Wired Visionにアメリカ人がトーキョーの交通システムを体験した記事が出た。もうちょっと詳しい話を聞きたいところではあるけれど、なるほどそういう風に見えるのか、という納得感を持って迎えることができる。
やっぱりトーキョーの電車はきちんと時刻通りに到着する。最近運行情報を知らせる電光掲示が至る路線で設置され、毎日のように遅延や事故の情報が流れる。可視化というのは怖いモノで、掲示板がなければ知ることもなかった情報がテロップで流れると、自分に関係なくても「また遅れている」などと悪態をつきそうになる。
1999年の春先、僕はパリにいた。イギリスから特急列車でフランスに渡り、パリのメトロを使っていたときのことである。何の前触れもなく電車が止まり、室内灯も息も絶え絶えな状況。これはもしや、異国の地で事故に巻き込まれたのではないか、と思いかけたが、乗っている他の乗客は平然とした顔。
とある男性が連れに「今日は雨が降っているからな」みたいなことを話している声が聞こえると、ちかちかする電気の下で本を読み続けているから、たいしたことではないのか、とホッと安心する。10分くらい暗いトンネルの中で待たされただろうか、再び何の前触れもなく電車が動き始めて、目的の駅までたどり着くことができた。
日本の地下鉄でトンネルの中で10分も止まったら、車掌がわんわん室内放送で状況を伝えたり、その室内放送の奥で無線の音がワンワン鳴ったり、もう大変な騒ぎになるわけで、スタンダードの違いを感じるわけだ。
というわけで、トーキョーの地下鉄好きはまだまだ続きそうである。
Author
松村太郎 Taro Matsumura
ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact
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